「ふーっ!何とか撒いたようだな・・・」
公園の植木の影には、利器也と澪から逃げ果せたロック歌手のバレンタインがいた。追っ手を撒いて一息ついていた、その時――
「アンタ、何してるのかね?」
「ギクッ!?」
バレンタインが隠れている植木の中に、忍者に化けたブラック神様が舞い込んで来た。
「オ、オレは怪しい奴に追われているから隠れているんだ」
「偶然だなあ、実は私もそうなんですよ。ちょうど良い、
一緒にここで追っ手をやり過ごしましょう」
「何だか、歓迎しないなあ・・・(汗)」
その頃、ブラック神様を見失った純理達が、同じくバレンタインを見失った利器也達と合流した。
「お前達、ロック歌手は捕まえたか?」
「ダメだ。見失った・・・」
「何やってんだ、このおバカ」
「そう言うお前達こそどうなんだよ」
と、魔理央・利器也・澪が言い争う側らで、純理はただ1人辺りを観察していた。そして、あるものを発見した。
「おい、みんな!怪しい奴らの居場所が分ったぞ!」
「本当か!?」
「見ろ、この土の部分。わらじとブーツの跡が植え込みに続いてるだろ?」
「わらじとブーツ・・・例の2人の履物だな。と、いう事は・・・」
「奴らが隠れているのは、そこだー!!」