「いいよ、幸い宇宙人野郎はオレ達の服は置いて行ったから、ここで着て行く」
「姉ちゃんの家に付くまでハダカで居させられたら、それこそ堪らないよ……(汗)」
「オレ達はこのまま奴を追って行くが、キミはもう家に帰った方が良い。女の子には危ないからな」
「何だって！？冗談じゃないぜ。オレにはアンタ達に借りがある。及ばずながら助太刀させて貰うよ！」
「弱ったなあ……(エライ女の子と関っちまったぜ)」
ケムマキ兄弟が迷っていると、フォースが口を挟んだ。
「良いだろう、付いて来なさい。キミの力はクレエ撃退に役立ちそうだ」
「そうかい？そんなら、この服着替えて来るから……」
落雷少女が行こうとすると、フォースがベルトのバックルから光線を出した。光線を受けた彼女の服はカラッカラに乾いてしまった。
「うひゃー、凄い！」
「ははははは、驚いたかね。ボクのバックルには溺れた人を乾かす為の瞬間乾燥装置が付いてるんだよ」
「そうと決まれば、早く奴を追いかけよう。その代り、どうなっても知らないぜ」
ケムゾウが少女に言うと、少女は力強く頷いた。
「そうだ、まだキミの名前聞いてなかったな。オレ、ケムマキケムゾウ。こいつは弟のケムシ」
「兄弟揃って面白い名前だねえ。オレは天野空（くう）。よろしく」